環境ホルモンダイオキシン汚染は全国的な関心が高まった問題である。
あの悲惨なベトナム戦争で散布された枯葉剤に含まれていたのが”ダイオキシン”である。
その影響の悲惨さは、ベトナムでは、ドクちゃんのような二重胎児、無脳症、手足の奇形児、参戦したアメリカ兵士の高いガン発生率など、周知の通りである。
その毒性を動物実験で比較した場合、サリンの約2倍、青酸カリの1000倍にもなる。わずか12kgだけで日本全土を無人化にしてしまうほどの強力きわまりない毒物である。
因みに、ベトナム戦争で散布された枯葉剤の総量は、何と、500kgにも達したことが、今日(2004年8月11日)のNHKBS放送で明らかにされ、ベトナム戦争終結から30年たった今もなお、悲惨な実態が続いている光景が生々しく報道された。
このダイオキシンは、主に食べ物によって、人の体内に取り込まれ、小腸から吸収された後、
血液の中に入り、最終的には、主に肝臓と脂肪組織(母乳などにも)に蓄積される。自然分解や排泄もあるが、血液中や脂肪組織内のダイオキシンの 濃度が半分になるには5年以上もかかるといわれている。(毎日新聞
1998,5,22 朝刊参照)
さらに、摂南大学宮田秀明教授は、日本人が摂取するダイオキシンの90%は食物から、そのうち60%は魚介類からの摂取である。ダイオキシン汚染地域の沿岸でとれた脂肪の、のったアジ、鯖、タチウオなどは汚染濃度が高いという。
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